人生は「額」ひたいにあり
日時: 2015年11月03日
毎床 優子
最近、また新たな課題に取り組み、それを解決するため自分の智恵や経験だけでは不足を感じて、以前読んだ本をもう一度読んでみました。
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人生は額(ひたい)にあり
幸不幸は額の使い方次第。
額に汗して働き、額を集めて相談し、額に筋を立てて怒る。
額は、金額の額であり、金カンジョウも、心のカンジョウも「額」である。
また、書や絵も額縁によって部屋に掲げられて,額が壊れるとガクガクと落ちる。
人も額にあたる心が眠るとガクガクと倒れる。
額縁というように人の額は神との縁を直接結ぶ心のあるところである。
‟人生は心一つの置きどころ”で額の明暗によって幸、不幸となる。
五官の耳、目、鼻、舌に皮膚の感覚を直接的に感ずる第六感は「額」である。
古来、「心ここに非らざれば見ゆとも見えず、聞くとも聞こえず、食らえと言えど味もわからず」で、額の心で見、聞き、味わい、そして気配を感ずる。
‟けじめ”は ‟毛じめ”で目を軽く閉じ左右の眉毛を結ぶようにして瞑想する。その額にある意識が実在意識である。
人生という字に夜も死もなく、意識のある時だけか人生である。
死と寝ている姿は同じだが、スヤスヤ寝ている子供に悲しむ親はいない。
寝ているとは、呼吸していることであり、意識なけれど、生かされている。
昼も夜も呼吸は無意識である。無限のエネルギーの空気を悟って意識的に吸うことを、額で吸うことを悟る。
それゆえ、人生は「額」にありで、額の使い方で、幸、不幸となる。
額の心の感情のもつれが、小にしては家庭の不和となり、大にして戦争となる。
背筋を伸ばすと自然と空気が入るが、更に鼻から静かに額に息を吸い込み、胸いっぱいに吸い込む。
その時の心は、無限の宇宙のエネルギーを今いただいていると、感謝の心で吸い、五臓六腑はもちろん、手足の先端まで行き渡ったと念ずる。
額はレンズである。
太陽は全ての生命の根元であるともいう。
お天道様のお陰で、洗濯物は乾くが燃えることはない。
しかし、レンズで焦点をしぼると、たちまち燃える。
額はレンズで、体はカメラ。
レンズが曇ると、どんな高級なカメラも写らない。
額の曇りの一つは、悩みである。
悩みを分解すると「取越苦労」「消極的観念」の二つである。
小学生に微分や積分の問題を与えないように、神は、その人に必要な問題を与え給う。
されば何事も自分を磨く砥石として人生の苦楽を味わう。
悩みも病も‟闇“のことで、闇の夜は寝ることで、それでも起きたい時は、文明の明かりをつけると闇は消えるように、心に光あれば悩みも消え、病みも病みあがりで健康になる。
悩と脳という字は、同じである。
悩むのは頭であり、尻で悩むものはいない。
人の脳も光を求める故に、明るい希望の日の「明日」という字となる。
だから額のレンズの心は、常に明るく朗らかに生き生きと勇ましく積極的で肯定的な言葉と態度でいると健康的にも運命的にも開かれるようにできている道具である。
佐々木 将人氏著書(中村天風先生人生を走れ)
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読み返してみて、改めて心の整理整頓ができました。
額(ひたい)=心……。この使い方で自身の幸、不幸となる。
額=心のレンズ……。曇らないように良い空気を感謝しながら吸おう。
自分磨きをして、神様からの課題に取り組もう。必ず解ける。
ピカピカなレンズにして光を醸し出したい。
また、次のようにも書かれていました。
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空気は、神仏や祖先である。人は死ぬと腐って空気となり、骨は、大地に帰る。神仏に手を合わさなくとも、空気に生かされているように、親なる神仏や祖先である空気は子や孫が可愛いから隙間なく包み昼も夜も生かし給もう。
息とは自然の心と書く。
人生とは出会いであり、最初の出会いは空気で 呼 で生まれ、吸 で 息を引きとる。
あの人と呼吸が合う、合わないというように、人間関係も波動の呼吸である。
そして、「間」について、「間の取り方」「まのび」「まぬけ」「まがさす」
人間、仲間、…と、間の世界を世間という。
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全て、空気に導かれて今、生かさせて頂いていると思え、ただ、感謝の気持ちがわいてきます。
心の目を曇らせずにいると、悩みもすっきりとしたものに変わるのだと思いました。